北海道南部に位置する噴火湾。昨年オオズワイガニが大量発生したことがたびたびニュースになっていましたが、毛ガニやボタンエビ、カレイなどの魚介類の一大産地となっており、多くの漁師さんが漁業を営んでいます。
ホタテ貝の養殖も非常に盛んで、噴火湾の南部に位置する森町でもたくさんのホタテの養殖や加工を生業にしている方がいます。
ホタテ貝は成長に時間がかかり、一般的には2年〜3年育ててから出荷します。
当然期間が長い方がより大きく育ち味も濃くなる一方、希少価値から値段も高くなります。
森町で水揚げされるホタテ貝は食べ応えがあり甘味が濃く絶品です!
昨年9月の福島第一原発の処理水放出に伴い、中国が日本の海産物の禁輸措置を発表しました。噴火湾のホタテは冷凍され、多くが中国へ輸出されていたため、ホタテの養殖業者や加工業者は途方に暮れました。このことは全国ニュースでも大きく取り上げられることとなりました。
そこで、森町役場は町内の冷凍のホタテを買い上げ、日本全国の小中学校への提供を開始。森町のホタテは全国120の自治体、約1740の小中学校へ無償提供されたのでした。
この役場の英断により、在庫を抱えていた町内の加工業者は大きな被害を受けることなく、しかも全国には“ホタテの町”として名前が広がることとなりました。
今シーズンのホタテ貝の出荷が解禁される12月、またも大きなニュースが森町のホタテの養殖業を襲います。噴火湾の各地で貝毒が発生したのでした。
貝毒は、特定のプランクトンが大量発生し、貝がそのプランクトンを取り込むことで毒が貝に毒素が溜まってしまうことを差します。
暖かい時期に貝毒が発生することはありますが、冬に、しかもこれだけの長期間にわたって発生することは非常に稀です。
ホタテ貝は中腸腺に毒素を溜め込むため、貝柱やひもなどの部位は食べても問題ないとする地域もありますが、森漁協を含むいくつかの漁協では自主的に出荷を取りやめました。
年末はホタテ養殖に携わる人とってはまさに書き入れ時。オオズワイガニ大量発生による毛ガニやボタンエビの不漁、中国の禁輸措置、そして今回の貝毒の長期間にわたる出荷規制と、度重なる苦難に漁業関係者の間には暗い空気が漂います。
貝毒による出荷規制は年が明けてもなかなか解除されず、4月に入りようやく貝毒の数値が下がり出荷が解禁となりました。
貝毒の基準値は国により体に影響の出る数値よりかなり低く設定をされており、基準値が下がった今は全く問題なくお召し上がりいただけます。
ぜひおいしい森町のホタテをご自宅でお召し上がりください!
生のホタテは殻から外すと鮮度落ちが早いため殻付きでお届けします。専用のヘラもお付けするので、意外と簡単に殻から身を外すことができます。
貝柱はまずはお刺身で!プリプリの歯ごたえと濃い甘味が森町のホタテの特徴です。
少し温めることで甘みも濃くなるので、しゃぶしゃぶもおすすめです。
貝ひもは、塩でぬめりをよく落とした後でお刺身にしたり、酢の物にするととても美味しいです。
もちろん、焼いても蒸しても揚げても、ご飯と炊き込んでも何をしても美味しいので、お好きな料理でお召し上がりください!
オオズワイガニが全国で話題となり、当サイトでもオオズワイガニを販売したところ大反響をいただきました。
そこで噴火湾の事業者さんから、ぜひホタテも売ってほしいとお声がけを頂戴して今回販売する運びとなりました。
オオズワイガニの出荷の調整とホタテの件の確認のため森町にも訪れたんですが、その際の航空券を何も考えず千歳で取ってしまったのですが現地についてからとても後悔しました。
千歳から森町までは車で3時間。
なんとなく「北海道の左下の方だから千歳」とだけ考えて手配をしてしまったのですが、北海道、でかすぎる。。
当たり前なんですが高知なんて比べ物にならないくらい大きいことを身を以て実感しました。
森町の事業者さんからは「函館なら1時間かからないよ」と素敵な情報をいただいたので、次回は絶対に函館から入って大沼公園なども見て回りたいなと思いました。