「高知県須崎市野見湾の養殖カンパチが売れ残ってるので助けて欲しい」という連絡が生産者である野見漁協からかわうそ市場に。
新型コロナウイルスの影響でカンパチの卸先である多くの飲食店や料亭が自粛休業。今まで、卸売りに頼っていた野見漁協のカンパチは行き場を失ってしまいました。
養殖しているカンパチは育ちすぎると売り物にならず、早く売らないと莫大な餌代コストがかかるという危機的な状況に。
高知かわうそ市場で、格安で取り扱うと共に「ブランド力をつけて今後の販売に繋げる」を目標に、「#20万匹の名無しのかんぱちに名前を」 キャンペーンを開催。一般の方から野見漁協のカンパチのブランド名を募集し販売しました。
須崎市マスコットキャラクターのしんじょう君が、地元の漁師さんたちのピンチに応援ツイートをしたところ、3.6万RT。RT勢いランキング1位に。
想定以上のご支援とご注文をいただいたことにより、商品のお届け予定が大幅に遅れることになってしまいました。
お客様へのお詫びと感謝を込めて、全てのお客様に地元須崎市の老舗醤油「マルキョウ刺身醤油」と「はすいも(リュウキュウ)」「みょうが」をサービスして発送しました。
大反響により「まるごと高知」「土佐御苑」でカンパチを用いた特別メニューが提供。
・新型コロナ 須崎のカンパチ、旅館会席料理に 高知・土佐御苑、漁協支援で提供へ /高知 | 毎日新聞
「#20万匹の名無しのかんぱちに名前を」 キャンペーンでの売上は1億2000万円を突破。
ブランド名の応募は2000件を超え、その中から「奇をてらわず消費者に伝わる名前」という理由で「須崎勘八」というブランド名に決定しました。
生産者の声
野見漁協協同組合組合長 西山慶
「3.11の津波によって養殖いけすは壊滅の被害を受けました。地獄絵図のようになった野見湾で9年かけてようやく養殖業が回復してきそうになった時に今度はコロナウイルスによって卸先がなくなってしまいました。
このままでは廃業も検討しないといけない状況で、高知かわうそ市場で出店してPRをしてもらったことで、想像以上のたくさんの方のご注文をいただけて本当に助かりました。
Q.ECでの販売は大変でしたか?
「今まで消費者に直接販売するということはやったことがなく、本当に大変でした。注文が殺到した当初は町中の漁師で足りないので、引退したおじいさん漁師も総動員して加工と発送をやりました。
今ではカンパチのキャンペーンが話題になったことで良縁に恵まれ、大きな加工場で魚を加工してもらえるようになり、かなり大量の出荷ができるようになりました」
Q.余っていたカンパチは全部売れましたか?
「高知かわうそ市場さんだけでかなりの数のカンパチを売っていただきました。また何より、かわうそ市場で話題になったことから、料亭や新規の卸業者など大口の取引にも繋がり、新たな販路開拓とブランド化に成功しました。今ではコロナ禍前を超える出荷量に迫る勢いです。」
Q.かわうそ市場で出店してよかったことは何ですか?
「漁師である僕たちでは、こんなにたくさんのお客さんに買ってもらうなんて到底できなかったので、まずはそれが何よりよかったです。
あと今まで僕たちは魚を食べてくれたお客さんから直接"おいしかった"という感想をもらうことなんてなかったので、お客さんが魚を食べた感想をSNSに投稿してくれて「めちゃくちゃ美味しい」と言ってくれることが本当に嬉しいです。生産者とお客さんとを繋いでくれた高知かわうそ市場には感謝しかありません。」