山口県南西部に位置する宇部市は人口約15万人が住んでおり、山口県内では下関市、山口市に次ぐ人口の町です。
瀬戸内海に面し、海岸線の地形が複雑なことから多種多様な魚介類が水揚げされます。
庵野秀明監督の地元であり、2021年に公開された「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」のラストシーンで宇部新川駅が描かれたことで一躍有名になりました。
この宇部新川駅から徒歩15分ほどの場所にある魚屋が「魚千代」さんです。
近海で獲れる魚を中心に取り扱い、鮮魚だけでなく調理した魚の販売も行っています。
下関が近いことから、フグの仕入れも自ら行い、ふぐ刺しやふぐちりなども提供されています。
世界中を大混乱に陥れた新型コロナウィルスも現在では5類指定に移行し、現在世の中は元の状態に戻ったように思えます。
しかし、新型コロナウィルスの爪痕はなお色濃く残っています。
魚千代さんはお店でお魚を販売する以外に、周辺の宿泊施設や飲食店へふぐ刺しなどの料理の提供を行なっていました。
そういった取引先がコロナ禍とその後の物価高騰により相次ぎ閉店してしまったのです。
魚千代さんの書き入れ時は冬の鍋シーズン。夏は閑散期となります。
取引先の閉店により夏の売り上げが激減し、このままでは冬までお店を継続できないかもしれない。。
そんな折、全国のお客様へ通販で商品を届けられないかと考え、高知かわうそ市場にお声がけいただきました。
魚千代のご主人の村田さんは18歳でフグ調理師免許を取得し、50年以上フグを取り扱ってきました。
そのため、フグには並々ならぬこだわりをお持ちです。
フグは全身が筋肉の塊で捌きたては旨みが少ないため熟成が必要となります。
魚千代ではふぐ刺しを造る際、伝統の手法で熟成を行い、フグの味を引き出します。
ふぐ刺しは皿の柄が透けるほどの薄さに造る必要があるのですがこれはまさに職人技!50年間培った技術が皿に現れます。
フグの一番売れる時期はなんと言っても冬ですが、実は一年中美味しい魚です。
特にさっぱりとして清涼感の感じられるふぐ刺しはよく冷やした日本酒と合わせると格別です。
※いずれの商品も生産に手間がかかる商品のため、ご注文状況によりお届けまでお時間がかかる場合があります。
日付指定が可能ですので、日付指定をされることをおすすめいたします。
高知かわうそ市場がオープンしたのがまさにコロナ禍まっただ中でした。
市内の事業者さんはいきなり取引がピッタリと止み、家賃や魚の餌代などの出費がずんずんとのしかかってくる、この状況がいつ終わるのかだれもわからない。非常に暗い空気が街を包んでいました。
なんとかコロナ禍を乗り切った事業者さんも、これまで取引のあったお店がもう閉まってしまい、事業の継続が難しくなったという話が、やはり高知でもよく聞きます。
きっと地方ではこういう話がたくさんあるんだろうと思います。地域のお店は周辺のお店同士のつながりで成り立っていることを改めて思い知らされました。
昔からやっているお店にももう少し顔を出さないとな、と考えた一件でした。
ともあれ、魚千代さん自慢の魚たちはどれも本当に美味しい!ぜひ魚千代さんから取り寄せてお召し上がりください!