コレクション: 土佐低温水産

藤川養鰻のうなぎ

高知・やなせたかしゆかりの地である、高知県南国市。
ここでうなぎを育てているのは、4人の子どもを元気いっぱいに育て上げた“はちきん(土佐弁で元気で働き者の女性)”藤川養鰻の社長の千絵さん。
養鰻業界では珍しい女性社長として、子育てと同じように、一尾一尾にたっぷりの愛情を注いでいます。

鰻は、育つ環境によって性別が変わる不思議な生き物です。
環境の影響をまっすぐに受ける繊細な生き物だからこそ、何より大切にしているのは、「鰻にできる限り負担をかけないこと」です。

効率だけを考えれば省ける工程もありますが、常に「鰻にとって自然かどうか」を判断基準にしています。

鰻のペースに合わせた、無理のない環境づくり

使用する水は、海と川が混じる汽水域の地下水です。 鰻はもともと、海と川が出会う汽水域に生息する生き物ですので、この地下水は鰻の本来の生息環境に近い水質といえます。

成長を早めるための加温は行わず、投薬も原則として控えています。飼料には環境に配慮したSDGs飼料(低魚粉、大豆たんぱく)を使用し、夜行性という鰻の性質を尊重して、無理に起こさない給餌にも気を配っています。

池の中は決して過密にせず、自然な水温を守り、一尾一尾の様子を見ながら、無理のない鰻のペースに合わせて育てることを徹底しています。

太いのに柔らかい。量より質を追求した美味しさ

一般的に、ストレスの少ない環境では、身が柔らかく脂の乗った「メス」が育ちやすいと言われています。 実際、私たちの環境へのこだわりは、結果としてメスが育ちやすい傾向を生んでいます。

しかし、すべてがメスになるわけではありませんし、私たちが重要だと考えているのは性別そのものではありません。 鰻にとって無理のない自然な環境で、健康に育った鰻は、オス・メスに関わらず、身はふっくら、皮まで驚くほど柔らかに仕上がります。

藤川養鰻は、決して大規模な養鰻場ではありません。 出荷量を追うことはせず、量よりも質を大切にしています。 そのため、蒲焼なども一度にたくさんの数をご用意することはできません。

それでも、出荷先の料理店の方々からは「太いのに、なぜこんなに柔らかいのか」と驚きの声をいただきます。 その評判を聞き、個人のお客様が養鰻場まで直接買いに来ることもあります。

太く、やわらかく、脂がのって、味がよい。そして、どこかあたたかい。 藤川養鰻が愛情たっぷりに育てた鰻を、ぜひ一度味わってみてください。