高知かわうそ市場は、地元高知県の産品を中心に、新鮮な食材を生産者から直送で全国へお届けする産直ECモールです。
新型コロナウイルスの蔓延により、コロナ禍で苦しむ地方の生産者さんを救う取り組みとして始まった高知かわうそ市場は、多くのメディア様・お客様のご支援もあり、1年間でのべ20万人を超えるお客様にご利用いただきました。
コロナ禍でネットを活用した独自の取り組みと実績が評価され、令和2年度 「高知県地場産業賞」・「新型コロナウイルス感染症対策特別賞」を受賞しました。
その後、生産者さんからの紹介いただくことで、全国の生産者さんや加工業者さんとつながることができ、日本各地のおいしい食材を全国へお届けするプラットフォームへと成長しました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により飲食店や料亭ホテルなどが営業自粛に追い込まれました。その影響を直に受けたのは今まで卸売りに頼っていた高知県須崎市の地元事業者たち。
そんな事業者たちの商品を全国に向けて販売するため、須崎市役所が支援をし、それまでしんじょう君のグッズを販売するサイトを造り替え、「高知かわうそ市場」として事業者直送で販売する産直モールとして立ち上がりました。
須崎市役所からの支援を受け、オープンから数ヶ月間は収益を全て生産者に還元する生産者支援の取り組みとしてスタートしました。
「高知県須崎市野見湾の養殖カンパチが売れ残ってるので助けて欲しい」という連絡が生産者である野見漁協からかわうそ市場に。
新型コロナウイルスの影響でカンパチの卸先である多くの飲食店や料亭が自粛休業。今まで、卸売りに頼っていた野見漁協のカンパチは行き場を失ってしまいました。
養殖しているカンパチは育ちすぎると売り物にならず、早く売らないと莫大な餌代コストがかかるという危機的な状況に。
高知かわうそ市場で、格安で取り扱うと共に「ブランド力をつけて今後の販売に繋げる」を目標に、「#20万匹の名無しのかんぱちに名前を」
キャンペーンを開催。一般の方から野見漁協のカンパチのブランド名を募集し販売しました。
須崎市マスコットキャラクターのしんじょう君が、地元の漁師さんたちのピンチに応援ツイートをしたところ、3.6万RT。RT勢いランキング1位に。
すごい手間と愛情かけて1年半もそだてた日本一おいしい高級カンパチが、コロナの影響で20万匹も廃棄されそう。。カンパチや漁師さんを助けてほしいよー!超特価で一匹で6888円半身で4670円お試し用2人前で2800円、味には絶対の自信があるよー! #フードロスをなくそう https://t.co/GwcZ55Elph pic.twitter.com/Kx8qfcr0Zv
— しんじょう君Shinjo-kun (@susaki_city_PR) May 22, 2020
想定以上のご支援とご注文をいただいたことにより、商品のお届け予定が大幅に遅れることになってしまいました。
お客様へのお詫びと感謝を込めて、全てのお客様に地元須崎市の老舗醤油「マルキョウ刺身醤油」と「はすいも(リュウキュウ)」「みょうが」をサービスして発送しました。
大反響により「まるごと高知」「土佐御苑」でカンパチを用いた特別メニューが提供。
【しんじょう君 かわうそ市場「名無しのカンパチ」コラボ企画開催】
— まるごと高知(高知県アンテナショップ ) (@marugotokochi) May 28, 2020
5月30日~6月14日の期間、毎日「須崎カンパチ応援御膳 ※ポストカード付」を提供いたします。
(店内の混雑を避けるため、提供開始時間は13時30分より数量限定。)#20万匹の名無しのかんぱちに名前をhttps://t.co/UpLG0OF4kn
・新型コロナ 須崎のカンパチ、旅館会席料理に 高知・土佐御苑、漁協支援で提供へ /高知 | 毎日新聞
「#20万匹の名無しのかんぱちに名前を」 キャンペーンでの売上は1億2000万円を突破。
ブランド名の応募は2000件を超え、その中から「奇をてらわず消費者に伝わる名前」という理由で「須崎勘八」というブランド名に決定しました。
野見漁協協同組合組合長 西山慶
「3.11の津波によって養殖いけすは壊滅の被害を受けました。地獄絵図のようになった野見湾で9年かけてようやく養殖業が回復してきそうになった時に今度はコロナウイルスによって卸先がなくなってしまいました。
このままでは廃業も検討しないといけない状況で、高知かわうそ市場で出店してPRをしてもらったことで、想像以上のたくさんの方のご注文をいただけて本当に助かりました。
Q.ECでの販売は大変でしたか?
「今まで消費者に直接販売するということはやったことがなく、本当に大変でした。注文が殺到した当初は町中の漁師で足りないので、引退したおじいさん漁師も総動員して加工と発送をやりました。
今ではカンパチのキャンペーンが話題になったことで良縁に恵まれ、大きな加工場で魚を加工してもらえるようになり、かなり大量の出荷ができるようになりました」
Q.余っていたカンパチは全部売れましたか?
「高知かわうそ市場さんだけでかなりの数のカンパチを売っていただきました。また何より、かわうそ市場で話題になったことから、料亭や新規の卸業者など大口の取引にも繋がり、新たな販路開拓とブランド化に成功しました。今ではコロナ禍前を超える出荷量に迫る勢いです。」
Q.かわうそ市場で出店してよかったことは何ですか?
「漁師である僕たちでは、こんなにたくさんのお客さんに買ってもらうなんて到底できなかったので、まずはそれが何よりよかったです。
あと今まで僕たちは魚を食べてくれたお客さんから直接"おいしかった"という感想をもらうことなんてなかったので、お客さんが魚を食べた感想をSNSに投稿してくれて「めちゃくちゃ美味しい」と言ってくれることが本当に嬉しいです。生産者とお客さんとを繋いでくれた高知かわうそ市場には感謝しかありません。」
高知県の主要の養殖漁業である、真鯛の養殖も新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けているので「須崎勘八のように助けて欲しい」と高知かわうそ市場に連絡がありました。 高知かわうそ市場では、漁師さんたちと協力して大谷真鯛を販売するキャンペーンを展開。
・高知県内の養殖漁業 新型コロナで打撃 マダイ出荷激減|高知新聞
キャンペーン開始後、瞬く間に注文が殺到し、すぐに売り切れとなってしまいました。
【大谷真鯛はご好評により売り切れとなりました】コロナ禍で先が見えない状況だった生産者さんもとても喜んでおります。また、注文殺到により配送が遅れておりますことを深くお詫び申し上げます。現在ご注文分は鋭意配送作業中でございますのでもうしばらくお待ちいただくようお願い申し上げます。 pic.twitter.com/luT36LBFC4
— 高知かわうそ市場 (@kawausoichiba) August 27, 2020
「高知県大月町のブリも大量に余ってしまっているので助けて欲しい」と大月町の水産会社から野見漁協経由で連絡があり、大月鰤のPR販売を開始。
コロナの影響で高知県の養殖のブリが28万匹余っています。一年半愛情を込めて育てた一級品ブリを、廃棄せず少しでも皆様の食卓に届けたいです。通常5280円を原価ギリギリの3310円、送料無料でお届けしますので応援宜しくお願いします。#フードロス削減https://t.co/oCwZHl5t9f pic.twitter.com/2ylBidszgC
— 高知かわうそ市場 (@kawausoichiba) November 12, 2020
あのダルビッシュ有さんもツイート。
アメリカに送れたらなぁ。 https://t.co/8rgfihOGLf
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) November 12, 2020
去年4月に立ち上がったECサイト「高知かわうそ市場」では出荷先を失った20万匹の野見湾のカンパチを販売。多くのメディアに取り上げられるなど、高い地域貢献度が評価されました。